聴診器

我家には1台の聴診器があります。
18年前、息子の心臓の音を聴く為に購入したものです。
何回となく幼い息子の心臓の音を聴いてきた聴診器です。
今は出番もなく、薬箱の上にちょこんと乗っています。


幼い頃、時々、息子は胸の痛みを訴えました。
きまって熱をだした時に、胸が痛いと言っていました。
しばらく横になって静かにしていると、直ぐに治まっていました。
主治医に尋ねると心配の要らない不整脈との事でした。
心臓をいらっているのでどうしてもでるものだとの事でした。
脈が飛んで次の脈を打つ時に、痛みとして感じる場合があるので、
たぶんそれだろうとの事でした。


ある晩、息子が胸の痛みを訴えた為、*1国循へ電話をかけました。
念のため連れてきてくださいとの事でしたので、私達は車で向かいました。
向かっている途中で息子は痛みも治まったのか、眠ってしまいました。


病院へ到着すると、お医者様や看護師さんが既に待っていてくださいました。
心電図をつけて調べてくださいましたが、脈の乱れが1回現れただけで、
後は正常な心電図しかとれませんでした。
お医者様がおっしゃるには、手術で心臓をいらっている為におこる期外収縮だろうとの事でした。
詳しいことは主治医の診断を受けてくださいとの事でした。
でも、夜中でも対応してくださってほっとしました。


その後、様々な検査を受けてきましたが、結局は期外収縮との事でした。
心配はいらないとの事でしたし、その後の息子は胸の痛みを訴える事も減り、
普通に生活してきました。
ただ、学校の心臓検診では必ず、その期外収縮の為ひっかかっておりましたが…(;^_^A


昨夏の検査の時、ホルター心電図の結果では、普段の生活中に
期外収縮がしょっちゅう起こっているのに
運動中の心臓の動きを調べる検査では、走る速さが速くなるにつれて、
反対に脈が飛ばなくて正常になっていると言われました。
これには主治医の先生も笑っていらっしゃいました。
変わった心臓だと…。


本人が変わっているから、心臓も変わっているのかも…。
(息子に怒られる!)


すっかり出番のなくなった聴診器ですが、我家の歴史の生き証人なので
大切に保管しておこうと思います。
身の回りを整理しようと言っていた矢先からこれですわ…(;^_^A
優柔不断な私。

*1:国立循環器病センター