『その男』観てきました

義母と大阪なんば新歌舞伎座で公演されている『その男』を観てきました。
1階席で、俳優さんのお顔もよく見えました。
義母が当てた葉書のおかげでこんないい思いをさせてもらって感謝です。


お芝居も迫力があって面白かったです。
話は、主人公杉虎之助(上川隆也さん)が13歳の場面から始まります。
病弱で継母から疎まれ、唯一叔父の山口金五郎(六平直政さん)を
心のよりどころにしています。
ところがある日とうとうその身を儚んで大川に身を投げてしまいます。
それを助けたのが謎の剣士の池本茂兵衛(平幹二朗さん)でした。
池本茂兵衛を師と仰ぎ剣の腕を鍛えられ虎之助は成長します。
6年後、江戸で叔父金五郎が浪人に絡まれている所を救ったのが
たくましく成長した虎之助でした。
金五郎はその変貌振りに驚きます。
その場に居合わせたのが、生涯の友となる伊庭道場の跡継ぎ伊庭八郎(浪岡一喜さん)と
人生最大のライバルとなる薩摩藩の下級武士中村半次郎池田成志さん)でした。
そして師の命により、礼子(内山理名さん)を江戸から近江まで護衛して送り届けます。
お互いに惹かれあう二人…。
しかし、虎之助は師である池本茂兵衛の正体を、幕府の隠密である事を知ります。
礼子も又幕府隠密の一人として仕える為に江戸から出てきたのでした。
池本茂兵衛は虎之助に江戸に帰るように告げます。
師と共に働きたいと願う虎之助に
「時世と関わらずに生きよ」と告げ、江戸へ追い返します。
失意の内に江戸に戻った虎之助でしたが、やがて、時代の流れに巻き込まれていきます。


あらすじはこんな感じです。
あまり詳しく書くとネタバレになってしまうのでここまでとします。


主役杉虎之助役を演じる上川隆也さんが良かった事は勿論の事、
平幹二朗さんはさすがに貫禄がおありで、他を圧倒されておられました。
杉虎之助の叔父、山口金五郎役の六平直政さんは、
舞台で拝見するのは初めてでしたが、やはり、観客を引込む話術と
独特の雰囲気がさすがだと思いました。
礼子役の内山理名さんはお綺麗で、それでいて可愛らしいしぐさもあって
さらには殺陣もされて、ステキでした。
お秀役のキムラ緑子さんは、ベテランらしく、
色気のある妖艶な大人の女性を演じておられました。
上川さんの子供時代を演じられた金子尚太郎君も可愛らしくて
でも、しっかり殺陣もこなしていてよかったです。


途中、薩摩の人を演じた役者さんが台詞を忘れる場面があって
こんなハプニングもあるのだと驚きました。
そのすぐ後の場面で中村半次郎役の池田成志さんに
「台詞を忘れやがって」
とアドリブでやり込められていらっしゃったのには笑えました。
真剣な殺陣の場面あり、悲しい場面あり、でも、ところどころに
ユーモアのある笑える場面もあって、本当に楽しかったです。


新歌舞伎座を出た時雨は小ぶりでした。
傘をさすほどではなかったので、そのまま駅に向かいました。
帰宅した後から、本格的に雨が降ってきたので濡れなくて助かりました。


今日は私達夫婦の結婚記念日です。
まる20年を迎えました。
お互いよくもったよねなんて言い合ってます。
これからも力を合わせて一緒にやっていけたらいいなあと思います。


さあ、明日からは仕事です。
頑張らなくっちゃ!