あなつながりで
今日紹介する絵本はそのまま『あな』という題名の絵本です。
- 作者: 谷川俊太郎,和田誠
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1983/03/05
- メディア: 単行本
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あなの底から空を見上げた様子をあらわしています。
そしてこれが裏表紙。
地上からあなを覗いた図をあらわしています。
お話は、日曜日の朝、ひろし君が何もする事がなかったので、
あなを掘りはじめるところから始まります。
お母さんや妹やとなりのしゅうじ君やお父さんが
それぞれに声をかけます。
でもひろし君はあなを掘り続けます。
やがてあなの中で一休みして空を見上げるひろし君。
あなの中にいる事によって、
いつもとは少し違った世界を垣間見ます。
大人でもちょっと魅かれる不思議な世界観のあるお話です。
このお話を読む度に、息子が小学6年生の修学旅行に行った時の事が思い出されます。
和歌山県の白浜へ修学旅行へ行った息子達。
帰ってきた後、担任の先生から息子の様子について聞かされた事と繋がるのです。
あの白い砂が有名なしらら浜で自由時間を過ごしていた時の事です。
子供達は貝を拾ったり、砂山を造ったり、思い思いに遊んでいたそうです。
担任の先生がふと見ると、うちの息子は砂浜に一人で『あな』を掘っていたそうです。
黙々とひたすら掘り続け、大分深く掘ったそうです。
「それがですねぇ、お母さん。なんと言ったらいいのか。すごく芸術的な穴だったんですよ」
と先生はおっしゃいました。
息子の掘った穴が完成した時、先生も周りにいたお友達も思わず歓声をあげたそうです。
『芸術的な穴』とはいったいどんな穴だったんだろう?
親バカの私は見てみたかったなあと、今でも思うのです。。。