以前ブログで紹介した本の感想を書きます。

- 作者: 中村文昭
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: 単行本
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三重県でレストラン・ウエディング事業を展開されておられる
中村文昭氏の若かりし頃の、早く言えば武勇伝みたいな内容です。
出だしを数行読んだだけで、
無理!私には絶対無理!と心の中で叫んでおりました。
というのも、こういう出だしだったからです。
『新幹線のホームに立つと、僕はいつもわくわくします。
僕は新幹線に乗ったとき、必ず隣に座る方と友達になります。』
そして、隣に座る方との友達になる方法がユニークです。
『隣の人の足を踏むこと』さらに『用意するものはハンカチ1枚』と続きます。
つまり、いきなり話しかけても変な人を思われてしまうので、
荷物を網棚に上げる時にわざと靴を踏み、すみませんと謝りながらハンカチで靴を拭くのです。
相手の方はそこまでしてもらわなくてもとおっしゃってくださるので、そこで
話の糸口をつかむという作戦なのです。
目次にも面白いタイトルが並びます。
『人の心は、足で歩いて手でつかめ』
『尊敬する人のご縁で、人生が濃くなる』
『人たらしの本質は、人を喜ばせること』
『頭も資格も、お金もいらない』
『人を育てるとは自分が育つこと』
中でも気に入った言葉があります。
中村氏が東京で師と仰ぐ人に出会い、その方がおっしゃった言葉です。
「金儲けなんてものは、人生の目的ではないぞ。人生の目的というのは、
これから長い長い人生を送って、臨終を迎えるとき、どんな人間になっていたかだ」
それと中村氏のお母様のお言葉。
「今日はでやった?」
中村氏は書いておられます。
「僕はこの、でやった?のおかげで人を喜ばせることの喜びを知りましたし、
ごく自然にそれができるようになりました」と。
幼い頃から帰宅すると必ずお母様が
「でやった?」
と今日の出来事を尋ねてくれたそうです。
それを聞くと中村氏はお母様を喜ばせたくていっぱいお話をされたそうです。
『でやった?』には母親の愛情がたっぷり込められていたのですね。。。
冒頭の新幹線の場合は無理としても、参考になるお話が盛りだくさんです。
楽しく読むことができました。
勿論、ほろりとくるお話もありました。
ぜひ、御一読を!