新入社員さんの退職

昨日、新入社員さんが退職しました。
前日に私は餞別に何を渡そうか?と考えをめぐらせていました。
これまでにも退職していった人には餞別を渡していましたので。
何か実用的な物がいいかしら?
それとも可愛らしいお花がいいかしら?
まだ10代の少女なので夢のある方がいいかしら?などなど。。。


主人に
「彼女にお花を渡そうと思うのだけれど、普通の花束がいいかしら?
 それともお花を枯れにくく加工してケーキみたいにしてある商品もあるんだけど
 そっちの方がいいかしら?」
と相談しました。
主人は
「別にどっちでもいいやん。お前が思うような反応はたぶん返ってこーへんと思いや。
 お前ががっかりする方が辛いし」
と答えました。
私は
「別にどんな反応が返ってこようとかまへんのよ。
 せっかくうちで働いてくれたんやから、最後に何かしらしたいだけやから」
と言いました。
主人は
「それならお前の好きな方にしいや」
とだけ答えました。


そして昨日、近所にオープンしたばかりのお花屋さんがあったので、そこへ行ってみました。
花束を作ってもらうようにお願いしました。
理由と渡す相手のイメージを説明して金額も伝えました。
とても感じのいいオーナーさんで快く引き受けてくださいました。
出来るまで20分程かかるとのことでしたので、名刺をお渡しして携帯番号を伝えて
しばらく商店街でも歩いてくるので、できたら連絡してくださいと伝えました。
オーナーさんはご自分の名刺を渡してくださいました。
出来上がった花束を見て感動しました。
とても可愛らしくて、そして、お伝えした金額以上のボリュームで出来上がっていました。
すぐ近所ですしこれからもよろしくお願いしますとお互いに挨拶を交わして
店を後にしましたが、本当にさわやかな気持ちになりました。


花束を渡した時、彼女には別に大きなリアクションもなく、ただ受け取っただけでした。
主人は彼女が帰った後で、
「な、やっぱり反応なかったやろ?」
と言いましたが、私は別にそれでもよかったのです。
なぜなら、彼女の目が少し赤くなっていました。
あれが彼女の精一杯の反応だったと思うのです。
それに、私の気持ちが今わからなくても、いつか、こんなことがあったなあと
思い出してもらえれば、それでいいのです。


これからいやが上にも世間の荒波に揉まれることになるであろう彼女が
いつの日か、私達が一生懸命伝えようとした、人間としての心遣い、思いやりに
気づいてくれればそれでいいのです。