ステキな方達

古くからお付き合いのある、ある照明器具メーカーの営業マン。
彼がやってくると、うちの社長と話の花が咲きます。
あの現場はどうだった、この現場はこうだった、
ああそうそう、そんなこともありましたよねぇ〜と
話はつきない。


ある時、うちの社長がお客様から問い合わせのあった特殊なランプについて
彼に問い合わせをしました。
2−3日後、彼から社長宛にアポがあり、やってこられました。
彼の会社ではそのランプを取り扱っていないとの事でした。
普通ならそこで、お役に立ちませんでしたという断りの文句だけで終わるはず。
彼の違うところは、インターネットで調べてみましたと
その資料を持参してこられたのです。
自分の会社の商品でもないのに、うちの会社のことを思って
わざわざそこまで調べて持ってきてくれたのでした。


又ある時、あるお客様が工具を貸してほしいとおっしゃってこられました。
残念ながら、うちにはその工具がありませんでした。
そこで、得意先の部長にその工具を持っていないかを問い合わせました。
持っているとのことでしたので、お貸ししていただくことになりました。
お客様がその会社へ訪ねていったところ、同じ工具でもちょっと思っていたものとは
違っていたそうです。
普通ならそこで、すみませんねぇの一言で終わるはず。
ところが部長は、わざわざ、隣の会社まで行って、その工具を借りてきてくださったそうです。
声をかけたうちの会社の顔をつぶさないように、そこまでしてくださったのでした。


自分の成績と自分の会社の事だけ考えて仕事していればそれでOK。
その先にいるお客様のことを考慮しない人が多い中で
本当に相手先の事を思って対処してくださる、こういうステキな方々もおられるのです。


まだまだ日本も捨てたものではないと思えました。