夫の緊急手術と2017年6月の読書記録

6月は大変な月でした。
12日に夫が腹痛と高熱でかかりつけのクリニックへ行った所、すぐに総合病院へ行くように言われ、息子が付き添う為に向かいました。
朝は歩いていた夫がみるみる内に弱っていき、夕方には車椅子に…。
息子は付き添いながら私にメールで連絡してくれていたのですが、夕方になって「今日手術することになったから」と電話がかかてきたのには驚きました!
慌てて駆けつけたら丁度病室へ運ばれるところでした。
ベッドに横になって「寒い」と訴える夫の為に息子に、看護師さんから毛布か何かもらってきてと頼みました。
手術の為の処置をしている間に、院内にあるコンビニでサンドイッチなどを購入して食べました。
息子はずっと夫に付き添っていた為お昼さえ食べていなかったのです。
別室で外科医から説明を受けました。
結局は急性虫垂炎だったのですが、なんと夫の体は特異体質で、人とは違う場所に大腸があり、当然盲腸も違う場所にあったのです。
CT画像を消化器内科医と外科医が同じ方向に首をかしげながら見ていたと、息子から聞きました。
その為急性虫垂炎と判断するのが遅くなってしまったようでした。
術後の説明で、切り取った盲腸を見せながら、「今切って良かったです。でないと大変な事になっていました。既に穴が開いていて漏れていました。液を3ℓ使って洗いました」と言われました。
手術時間はだいたい1時間、でも何かあれば、たとえば癌が隠れていたりしたら、もっと長くなる可能性もありますと事前に説明を受けていたのですが、実際2時間かかりました。
待ちながら息子と「何かあったのかな?」と話していました。
何事もなく無事に手術が成功しますようにと祈るしかありませんでした。
そして高齢の義母が可哀想でした。
同じように説明を聞いて私達と一緒に待つ姿がとても小さく感じられて本当に可哀想でした。


でも、無事に終わって良かったです。
重症だった為、入院期間も長くなり、22日にやっと退院出来ました。
でも、まだキズ痕やドレンの痕が痛いようです。
それでも、自営なので、ボチボチと仕事を始めています。
ゆっくり休めないのは可哀想ですが、仕方がありません。


そして今度は私が体調を崩しました。
お腹が痛くて、婦人科やクリニックで診てもらったのですが、どうやら腸が弱っているようです。
絶対ストレスやわ!と、夫に悪戯っぽく言いました。
整腸剤を処方してもらって飲んでいる所です。


で、6月はあまり本が読めませんでした。
6月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:3747ページ
ナイス数:2480ナイス

99のなみだ・月―涙がこころを癒す短篇小説集 (リンダブックス)99のなみだ・月―涙がこころを癒す短篇小説集 (リンダブックス)感想
「一生のお願い」「大人になれば」「ため息」「茶柱」「森と暮らす街」「しゃぼん」「正義の味方」「となりの発明家」「ピーちゃんだけが知っている」「針と糸」「終点の始まり」「虹の下で」12編。今まで読んだこのシリーズの中で一番良かった。涙が出そうになる(ぐっと堪えましたよ)作品が多かった。とりわけ「ピーちゃんだけが知っている」はセキセイインコが出てくるし、「虹の下で」は動物愛護センターの職員の定年の日を切り取ったものでとても辛かった。でもこれからはブチの犬と一緒に暮らせる。良かったね。
読了日:06月30日 著者:
猫と竜猫と竜感想
竜と猫が登場するファンタジー。私も登録している「小説家になろう」のサイトから書籍化されたとの事。さらっと読むのにはいいと思います。大きな事件も大きな感動もありませんが、所謂とても嫌な【悪者】は登場せず、猫好きの人が娯楽として読むのには丁度良い軽い作品だと思います。
読了日:06月28日 著者:アマラ
かあちゃんかあちゃん感想
義父を轢き殺し、何の償いもせず姿をくらました加害者と、刑事罰の執行猶予が明けたからとっくに済んだ事と言い放った加害者の母親に読ませてやりたいと思いました。夫と同僚を交通事故で死なせてしまいその償いを一人で背負い続けてきたかあちゃん。切なかったです。でもその生き様が虐めに加担した中学生の気持ちを替えていきます。この本にはたくさんの母親が登場します。どの母親の気持ちも切なく辛いものでした。でも、子供にとって母親がどれだけ大切な存在か良くわかりました。「覚えていること」「忘れない事」それが償いです。
読了日:06月24日 著者:重松 清
100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)感想
何回読んでも心に残る作品。何回生まれ変わろうが自分以外は大っ嫌いだったトラネコ。でも白猫さんと出会って自分よりも好きになってしまって初めて本当の愛に目覚めたのだと思う。だから白猫さんを失った時の大泣きしている姿が可哀想でたまらなかった。そしてもう二度と生まれ変わる事が無かった。という事はトラネコは白猫と天国で幸せに暮らしているに違いないとずっと思っていた。今でもそう思う。自分よりも大切な存在が出来た時、人も猫も幸せなのだと思う。猫の日のイベントとさびねこちゃんの三十五日供養の為に読了。
読了日:06月22日 著者:佐野 洋子
今日からは、愛のひと今日からは、愛のひと感想
もうひとつの「本日、サービスデー」のお話。そういうことだったのか!とラストが近づいてからわかりました。我ながら鈍い。マロさんの願いは少なくとも叶ったのよね?ユキジだけじゃなく、ミチヤもオクもきっと記憶にはなくても心のずっと深いところに愛された事が残っている。ユキジが態度を変えたように、皆各々にきっと何か変化があったに違いない。そう思う。
読了日:06月21日 著者:朱川 湊人
99のなみだ・光―涙がこころを癒す短篇小説集 (リンダブックス)99のなみだ・光―涙がこころを癒す短篇小説集 (リンダブックス)感想
「寒い夜のピザ」「父とパパと」「真冬のお花見」「どんぐりの温もり」「さよなら、サンタさん」「ミコとミーコのいた窓」「歩む」「母の愛した人形」「囲碁じいさんず」「ヒーロー」「余命」「迎える」14編。「もうひとつの余命」よりもこちらの「余命」の方が先だったのですね。その「余命」と「寒い夜のピザ」「どんぐりの温もり」「歩む」「囲碁じいさんず」がお気に入り。「真冬のお花見」の真衣、鈍すぎるでしょう。ハルミさんの事、直ぐに気が付いたよ。ハルミさん幸せになってほしい。
読了日:06月16日 著者:
カリフォルニア物語 (4) (小学館文庫)カリフォルニア物語 (4) (小学館文庫)感想
最終巻。イーヴの謎の死の真相を求めて暴走するヒース。警察、仲間、リロイの過去、スウェナとの別れ。目まぐるしくて辛くて読むのが苦しかった。ああ、そうだった、こういうストーリーだったと。イーヴのお墓に十字架をかけて姿を消したヒース。訪ねてきたスージーにインディアンが語りだす。西から来た少年の話。番外編は兄のテリーの目線で書かれたお話。テリーも又苦しんでいたのだ。家族皆苦しんでいて、でも、わかりあいたくて、愛したくて、憎くて、そんな全てを亡くなってから気づくなんて切なすぎる。

読了日:06月11日 著者:吉田 秋生
ぼくぱぐぼくぱぐ感想
「ひとりぼっちのきみへ」心にしみました。ひとりぼっちのパグが幸せになるために首輪を求めてさ迷う姿が可哀想過ぎてどうなるのだろう?とヤキモキしました。蜂のおかげで少女と花飾りの首輪に出会えて良かった。

読了日:06月11日 著者:かなざわ まゆこ
カリフォルニア物語 (3) (小学館文庫)カリフォルニア物語 (3) (小学館文庫)感想
リロイとの出会い。兄テリーの事故死。兄嫁スージーの悲しみ。母との再会と妹。父の変貌。様々な事が一度に押し寄せてきて、でも、ヒースの成長を感じられる。そのヒースの留守中にスウェナに追い詰められたイーヴ。又姿を消してしまった。いよいよ次は最終巻。
読了日:06月10日 著者:吉田 秋生
母さんごめん、もう無理だ きょうも傍聴席にいます母さんごめん、もう無理だ きょうも傍聴席にいます感想
やるせない。特に母親が幼い子供を手にかける事件はやるせなかった。なぜ?どうして?同じ母親として子供を育ててきた身としては信じられなかった。可愛い我が子を手にかけるなんて。それだけ追い詰められていたという事なのでしょう。精神的におかしくなっていたのでしょう。でも、記者が書いていらっしゃる。「殺人にやむを得ない事情があっていいのか」その通りだと思う。ある父親は息子の事で相談をかけてもかけてもたらい回しにされてとうとう息子を手にかけてしまった。社会のシステムにも問題があると思う。日本の病んだ社会。辛い。
読了日:06月09日 著者:朝日新聞社会部
カリフォルニア物語 (2) (小学館文庫)カリフォルニア物語 (2) (小学館文庫)感想
ヒースのカリフォルニアでの辛い出来事。そしてそこから抜け出し、どこまでも分かり合う事の出来ない父親の元から旅立ちニューヨークのインディアンの元へ。ヒースの父親も又悩んでいたのだ。彼も普通の人間で一人の父親だ。お互いに求め合っているのに近づく事の出来ない二人の様子が辛い。折角一緒に暮らしてうまくいっていたのにイーヴがブッチの誘いに乗ったばかりに事件に遭う。萩尾望都様の「トーマの心臓」のユーリとエリックのようだと昔は思っていた。ヒースがユーリ、イーヴがエリック。でも今はそう感じなかった。時の流れを感じる。
読了日:06月08日 著者:吉田 秋生
カリフォルニア物語 (1) (小学館文庫)カリフォルニア物語 (1) (小学館文庫)感想
昔読んだ作品。無性に読みたくなって図書館で借りました。触ればピリピリと電気が走りそうなヒース。自分は頭が悪いからと底抜けの笑顔を見せるイーヴ。訳ありなブッチや優しいインディアンたち。ニューヨークでの生活は始まったばかり。悲しい結末を知っているだけにちょっと辛い。でも今はイーヴの笑顔と少しずつ影響を受けて変わっていくヒースにエールを送ろう。
読了日:06月07日 著者:吉田 秋生
99のなみだ・海 (リンダブックス)99のなみだ・海 (リンダブックス)感想
読み友さんが『ラジオ文芸館』にリクエストしたいと仰っていた「もうひとつの余命」を読みたくて原作を手に取りました。良かったです。ウルッと来ました。「月光のおくりもの」「来福軒」「父ちゃんに乾杯」「大盛りさんの退職」「この手のぬくもり」「きいろの家」「喪が明ける」がお気に入り。このリシーズの他の作品も読んでみたい。
読了日:06月06日 著者:
別太131 狩野派決定版 (別冊太陽―日本のこころ)別太131 狩野派決定版 (別冊太陽―日本のこころ)感想
石田幽汀目当てで図書館で借りたものの、わずか1ページの紹介だけでした。でも「群鶴図屏風」は迫力があります。生で観てみたいものです。又狩野派は永徳しか知らなかったので、その歴史(江戸狩野派や京狩野派に分かれた事等)や数々の作品を見る事が出来て良かったです。石田幽汀は京狩野派の鶴沢派の門人だったのですね。「不遇な実力派たち」という章に分類されてありました。一番驚いたのが、狩野一信の仏画。怖かったです。こんな恐ろしい絵をよく描けたものですね。ゾッとしました。
読了日:06月04日 著者:山下 裕二,安村 敏信,山本 英男,山下 善也
猫感想
とても短いお話。「猫は厭だ」がその短い文章の中に2回、「大嫌ひ」が1回登場します。結局作者は猫が本当に嫌いなのか?本当は好きなのか?厭だと言いながらも気になると言う事は好きという事もあるので。どっちなんだろう?不思議なお話。
読了日:06月02日 著者:宮沢 賢治

読書メーター



最後に、丁度夫の退院した日に届いたとりいろ生菓子です。
これを食べてお祝いしました(*^_^*)