二つのお墓

我家のお墓は奈良県にあります。
義父が若い頃に、自分のお父さんの為に建てたものです。
お彼岸やお盆や、年末、祥月命日等にはお墓掃除に行ってお参りしています。


ただ、ここで問題が一つあるのです。
義父の実母は若くして亡くなりました。
その為、義父は母親のぬくもりを知らずに育ちました。
というのも、後妻さん(継母)にいじめられて育ったからです。
継母は自分の子供達(義父の腹違いの弟や妹)は可愛がっても、先妻の子供達に辛くあたられました。
周囲からは、絶対ぐれて、ろくな奴に育たないだろうと思われていたそうです。


しかし、義父は継母がいたからこそ、なにくそ!といつか見返してやるぞという
強い気持ちを持つ事ができ、自分で商売をして、ここまでなることが出来たと話していました。


義父が奈良にお墓を建てたのは、継母の意向が反映されています。
継母の出身地が奈良県だったからです。
彼女はそのお墓に夫のお骨は入れましたが、義理の息子である義父の実母、
つまり、先妻のお骨を入れる事は拒否されました。
そのくせ、なぜか、自分の姉、しかも嫁いで姓の変わっている人のお骨を入れました。
今現在、奈良のお墓には義父の実父、継母、継母の姉のお骨が入っているのです。


義父が亡くなった時、義母は義父のお骨を奈良のお墓には絶対いれたくないと拒否し、
大阪に墓地を購入しました。
さんざん虐められた継母と、死んでまで一緒にするのは可哀相だからとの思いからです。
そして、自分も亡くなったら、その大阪のお墓に義父と一緒にいれてほしいと言っています。


奈良のお墓と大阪のお墓。
まだ私達がいる間は両方お参りすると思います。
けれども、息子の代や孫の代になった時、困ると思うのです。
いったい、二つのお墓をどうすればいいのか?
主人と義母と何回か話し合いはしたのですが、まだ、結論はでていません。
まだまだ、これから長い時間をかけて、ゆっくり話し合っていくしかないのでしょうね。