2017年1月の読書記録

1月の読書記録を残しておきます。
思った以上に読めた事は良かったです。
2月もこの調子で読んでいきたいと思います。
又、酉年に鳥の本を読もうというイベントに参加できた事も良かったです。
鳥本、たくさん読みたいと思います。


2017年1月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:3633ページ
ナイス数:1705ナイス

優しい言葉―パンとスープとネコ日和優しい言葉―パンとスープとネコ日和感想
アキコとしまちゃん、それに猫達や新たに登場したシオちゃんとの日常。喫茶店のママさんも元気で何より。ただ、日常起こり得る事、(閉店、ライバル店の登場、身近な人の死)などが静かに描かれてあり、リアルでした。人間生きていればいろんな事が起こるのは当たり前。寂しい事もあるけれども、しまちゃんやシオちゃんのように若い人の明るい未来に笑顔になれる事もある。それが救いかな。
読了日:1月30日 著者:群ようこ
赤い女神 (白泉社文庫―美内すずえ傑作選)赤い女神 (白泉社文庫―美内すずえ傑作選)感想
懐かしくなって手に取りました。子供の頃読んだ作品の数々。「赤い女神」は当時も強烈でしたが、今読んでもやっぱり強烈に心に残ります。肌の色で差別してはいけないよね。他の作品もシリアスなものから面白いものまで色々ありますが、人間愛が底にはあるように感じます。
読了日:1月29日 著者:美内すずえ
3月のライオン 4 (ジェッツコミックス)3月のライオン 4 (ジェッツコミックス)感想
将棋の事は全然わからないので、その場面では何を話しているのかがさっぱりわからず、横にいた息子に尋ねたけれども呆れられただけでした。香子は相変わらず危うい存在だ。桐山君との間も微妙。それにしても島田さんにそんな過去があったなんて。胃を壊すはずだよね。宗谷さんと島田さんの対局。島田さんがみつけられなかった一手を桐山君は見抜いた。凄いよね。厳しいプロの世界。その嵐の中に答えをみつける為に闘い続けるのかな。あかりさん達が本当にほんわかしていて温かくて救いになっていると思う。
読了日:1月29日 著者:羽海野チカ
鷹のように帆をあげて鷹のように帆をあげて感想
親友が気に入っていた鷹の雛。一緒に見た帰り道、親友は交通事故で亡くなります。なかなか立ち直れなかった理央はその鷹と再会し、自分で育てる決心をする。両親も理央が立ち直るきっかけになればと協力します。実際に存在する鷹匠の女性をモデルとした人が登場して、理央に色々とアドバイスをしてくれます。幼馴染の康太も新たに友達になった舞子とも協力しながら、ペットショップで1年も過ごしてしまった為飛べなくなっていた鷹を大空高く飛ばす事を目指します。鷹と共に成長していく少女の青春物語。爽やかでした。良かったです。
読了日:1月27日 著者:まはら三桃
知里幸恵(ちりゆきえ)物語 (PHP心のノンフィクション)知里幸恵(ちりゆきえ)物語 (PHP心のノンフィクション)感想
「銀のしずく 降る降る まわりに」なんて素敵な響きを持った言葉でしょう。知里幸恵さんがアイヌの言葉を日本語に訳された時に御自分で考えだされた言葉です。差別を受け大変な思いをしながらも美しい心を失わず、金田一京助氏と出会い、大切なアイヌの文化を後の世に遺す大きな仕事を成し遂げられました。読み友さんのおかげでこの本と出会えました。感謝です。わずか19歳でこの世を去った幸恵さん。無念だった事でしょう。それにしても若い恋する娘さんに「結婚不可」の診断はきつ過ぎます。時代のせいもあるけれども悲しすぎます。
読了日:1月26日 著者:金治直美
ぼくは12歳―岡真史詩集ぼくは12歳―岡真史詩集感想
自分の本は実家に置いてきてしまったので図書館で借りました。12歳9ヶ月。あまりにも早い死。初めて真史君の詩を読んだ時は衝撃を受けました。なんて繊細なんだろうと。数十年経って今もう一度読み返してみても、やはりその繊細さゆえに自死を選んでしまったのかしら?と思ってしまいました。12歳とは思えない感性。まるで高校生か19,20歳位の少年のような感性で書かれてあるように感じます。でもお母様の記述を読むと、あどけない子供の顔も見え隠れします。彼は生き急ぎすぎたのでしょうか。遺書もなく、彼の死の原因は謎のままです。
読了日:1月25日 著者:岡真史
動物たちのしあわせの瞬間 BORN TO BE HAPPY動物たちのしあわせの瞬間 BORN TO BE HAPPY感想
とても素敵な写真集でした。動物達の表情がたまらなく魅力的です。ずっと見ていたいと思いました。厳しい自然の中で生きている彼らの一瞬見せる穏やかな表情だったり、ビックリしたような表情だったり、親の子に対する慈愛に満ちた表情だったり、その姿のなんと美しい事か。極め付けは御本人も書かれていらっしゃいますが、極寒でのドールシープと星空のコラボ写真。溜息が出ました。ウォンバットとオーロラの写真も好きです。メイキングで書かれてありますが、動物の写真を撮るのは本当に難しい。心底好きでないと出来ない事だと思います。脱帽
読了日:1月25日 著者:福田幸広
福も来た パンとスープとネコ日和福も来た パンとスープとネコ日和感想
『パンとスープとネコ日和』の続編。その後のアキコの事が分かってよかった。喫茶店の口うるさいママが案外良い人で興味深く読む事が出来た。しまちゃんも相変わらず良い子で楽しくお店を経営しているものの、このままでいいのかという悩みを抱えるアキコ。でも、根っこの部分がぶれなければいいんだよね。お店を続ける限りずっと悩みはついて回ると思うけれども、良い人たちに恵まれているからきっと大丈夫。そんな気がする。最後にはしまちゃんのちょっと女性らしい恥じらいも見られたし、大きな『福』がダブルでやって来たし、良かったね。
読了日:1月24日 著者:群ようこ
3月のライオン 3 (ジェッツコミックス)3月のライオン 3 (ジェッツコミックス)感想
年末に風邪をひいて熱をだし寝込んでしまった桐山君。あかりさん達が来なかったらどうなっていたことか。本当にあかりさん達がいてくれて良かった。厳しいプロの世界。人と関わる事が苦手な桐山君だけど島田さんと対局した事や、高校の担任との関わりの中で、やがて気づく。そう、人間はお互い様。助け助けられてこそ見えてくるものがある。一歩を踏み出した桐山君に幸あれ。二階堂君も相変わらず濃いキャラクターで、いい味出してる。次巻が楽しみ。
読了日:1月22日 著者:羽海野チカ
地球岬に翔ぶ―「ポロ・チケウエ」とハヤブサの王国 熊谷勝写真集 (フォトルピナス)地球岬に翔ぶ―「ポロ・チケウエ」とハヤブサの王国 熊谷勝写真集 (フォトルピナス)感想
北海道の地球岬に生息する絶滅危惧種ハヤブサの写真集。地球岬とは壮大な名前だ。著者が魅せられたように、確かにハヤブサは美しいと思った。目が大きくて意外と可愛らしい顔をしている。でも、優秀なハンター。メスの方がオスよりも体が大きいんだあと、知らない事も多かったです。本の出版が1999年。当時既に地球環境の変化のせいか、餌となる渡り鳥が減っているとの記述がある。今はどうなっているのかが気になった。セキセイインコと同じでツガイになるとずっと同じツガイで過ごす。そして毎年ちゃんとオスがメスに求愛をする。素敵だ。
読了日:1月22日 著者:熊谷勝
パンとスープとネコ日和パンとスープとネコ日和感想
母亡き後勤めていた出版社を辞めてお店を開く事にしたアキコ。唯一の家族は猫のたろ。しまちゃんという良き相棒に恵まれて店は繁盛する。しかし母がやっていたお店とはガラッと変わってしまった為、母の常連客の足は遠退いていく。仕方ないよね。全ての人を満足させる事なんて所詮無理がある。お店のやり方に口出しされたり尋ねもしないのに父親の事を調べて伝えにきたり色んな人が登場する。極めつけは母の常連客がアキコを全く無視する件。大人げないったらありゃしない。たろの事はアキコと同じように泣けてきて困った。でもたろの為にも笑おう。
読了日:1月21日 著者:群ようこ
夢十夜 他二篇 (ワイド版岩波文庫)夢十夜 他二篇 (ワイド版岩波文庫)感想
ラジオ文芸館で『夢十夜』を聴いてから読んでみたいと思っていた作品。「第一夜」「第三夜」「第六夜」が印象的。『文鳥』三重吉から勧められて文鳥を飼い始めるのだが、結局ろくに世話もせず死なせてしまう。鳥好きとしては許せなかったけれども、自分から好きで飼い始めたわけでもなかったので三重吉の手紙にある「文鳥は可哀想な事を致しました」の文言に全ての気持ちが集約されているように感じた。『永日小品』日常の事や留学先での事など、短い作品が書き連ねてある。鳥の話もいくつかあった。印象的だったのは「猫の墓」動物ものには弱い。
読了日:1月19日 著者:夏目漱石
Lost TernLost Tern感想
先に読んだリトルターンよりも、もっと解釈が難しかった。童話的でもあるのだけれども、コアジサシの内面にもっと踏み込んだ内容だった。嵐に飛び込んで知らない場所まで運ばれてしまったコアジサシ。小艇を発見して近寄ると絶望の中にいた老人と出会う。海の上で微妙な距離感を伴いながらも共感しあう老人とコアジサシ。老人だけではない。オオアオサギとも同じような出会いをし、共に冬を過ごす。冬を越したコアジサシは再び飛び立ち老人と再会する。もう老人は絶望の中にはいなかった。コアジサシも又新たな旅に出る。不思議なお話だった。
読了日:1月18日 著者:ブルックニューマン
てのりゾウのパズー走る走る走るてのりゾウのパズー走る走る走る感想
パズーが外に逃げ出してしまった!走るパズーを追いかけてぼくも走る。外は危険がいっぱい。アクシデントに遭ってしまったパズーの為にぼくは考えて行動する。パズーが元気になって良かったね。
読了日:1月15日 著者:小泉吉宏
お手をしてごらんよ―てのりゾウのパズーお手をしてごらんよ―てのりゾウのパズー感想
パズーに犬みたいに「お手」をさせようとするけれどもうまくいかない。でもパズーは「お手」じゃないけれどもいろんな事が出来る事に気が付く。「パズーの世話はたいへんだけど ぼくはパズーとなかよしになった」このセリフが好き。そうだよね。生き物の世話は大変。でも世話をする事によって仲良しになれるんだものね。
読了日:1月15日 著者:小泉吉宏
Little TernLittle Tern感想
とても詩的なお話でした。ある日突然飛べなくたったコアジサシ。なぜ飛べなくなってしまったのだろう?自分でも分からず、でも事実を受け入れて浜辺で過ごします。その過程がとても詩的で意味深です。人間にあてはめるならば、心の病などでちょっとリタイアして自分と向き合う時間を過ごした、というような感じでしょうか。友達になったゴースト・クラブ(ゆうれいガニ)の言葉も心に響きました。そして再び飛べるようになったコアジサシ。上空から浜辺に友達のゴースト・クラブの姿を見つけ、「いつか僕らは再会するとわかっていた」という
読了日:1月13日 著者:ブルックニューマン
トムラウシ山遭難はなぜ起きたのかトムラウシ山遭難はなぜ起きたのか感想
遭難事故の事は当時ニュースで見たと思うのだが、あまり印象に残っておらず覚えていなかった。読メのおかげでこの本と出会えた。子供の頃から両親に連れられて生駒山にはよく登っていた。当時はほとんどのルートを記憶しており、遠足でも疲れる事はなかった。山はたとえどんなに低い山であっても油断は禁物。両親に教えられた。色んな事が重なって結果的に多くの尊い命が失われた事は辛い。ただ以前にも起きていた遭難事故の教訓が生かされなかった事が良くないと思う。登山を楽しむ為には周到な準備が必要だ。亡くなった方々の御冥福を祈ります。
読了日:1月11日 著者:羽根田治,飯田肇,金田正樹,山本正嘉
3月のライオン 2 (ジェッツコミックス)3月のライオン 2 (ジェッツコミックス)感想
将棋は全然知らないのですが、二階堂の作ったニャーの絵本は分かりやすかったです。少なくとも全くの素人の私に駒の性質を教えてくれたので。それにしても桐山の周りの大人達はあかりやおじいちゃん以外ろくなのがいないなあと思った。40年もやってきた松永の態度も最後のクリスマスに負けた安井の態度も子供じみていて呆れてしまった。弱い棋士って所詮その程度なの?と思われてしまわれないのかな?まあ、コミックだからいいか。桐山の叫びが辛かった。必死に生きているからこその心からの叫び。切ない。
読了日:1月8日 著者:羽海野チカ
てのりゾウのパズーてのりゾウのパズー感想
てのりゾウのパズー。初めて見知らぬ所に連れて来られて見知らぬ人の手の上に乗せられて怖かったのね。震えてお漏らしをしてしまった。でも母親が男の子に優しくする事を辛抱強く教える姿にほっとした。そう、生き物は臆病なんだよね。大丈夫だよって優しくしてやらないとね。子供に小さくて弱い生き物への愛と優しさを教える作品だと感じました。
読了日:1月8日 著者:小泉吉宏
雪には雪のなりたい白さがある雪には雪のなりたい白さがある感想
『雨上がりに傘を差すように』港の見える丘公園が登場。認知症の老人と女子大学生の触れあいが良かったです。『体温計は嘘をつかない』あけぼの子どもの森公園が登場。別れた夫婦のお互いのワダカマリが解消されて良かったです。『メタセコイアを探してください』石神井公園が登場。鳥を愛する少年が幼い頃に出会った女性に再び公園で出会う。帰って来られる場所がある事は良い事ですよね。『雪には雪のなりたい白さがある』航空記念公園が登場。中学生の時に交わした約束。相手がその約束を守っている事を知った主人公が再び歩みだす決心をする。
読了日:1月7日 著者:瀬那和章
世界にたったひとつの犬と私の物語世界にたったひとつの犬と私の物語感想
犬と人との10の物語(ノンフィクション)。全ての人が少しずつ関わりがある。『いつか君に出会う日』が一番印象に残った。裕子さんの事を思うと涙が出そうになった。いいえ、どのお話も皆、犬と真剣に向き合っていて、私には到底真似できないと思った。私も何かお手伝い出来ればいいのだけれどもと、いつも焦ってしまう。でも読み友さんに教えて頂いたように、焦らず、どんな小さなことでもいいから、自分に出来る事を少しずつしていこうと、改めて思った。世の中のワンちゃんやネコちゃん達が幸せな一生を送れすますように。
読了日:1月4日 著者:渡辺眞子
世界の美しい本屋さん世界の美しい本屋さん感想
世界の美しくて楽しそうで心惹かれる本屋さんが写真と店長さんやオーナーさんのコメントと共に載っています。劇場が本屋さんになっていたり、森林公園の中に本屋さんがあったり、海外の本屋さんって素敵過ぎてため息がでます。日本ではなかなか出来ないですよね。インターネットに押されぎみですが、まだまだ本屋さんが活躍する世の中であって欲しいです。
読了日:1月1日 著者:清水玲奈

読書メーター


読書メーターで知り合った方々のお蔭でいろんな本と出会えて本当に良い刺激になっています。
特に1月はアイヌ知里幸恵さんの事を知った事は大きな収穫でした。
これからも、ボチボチと、知里幸恵さんの事やアイヌの事を勉強していきたいと思います。