おくりびと

滝田洋二郎監督の作品『おくりびと』がアカデミー賞外国語映画賞を受賞しましたね。
おめでとうございます。
日本映画が、しかも、現代の日本での納棺師という厳かな仕事の事を描いた映画が
外国の方々に受け入れられた事は喜ばしいことです。
この映画は観に行きたいねと以前から主人と話していました。
なかなか時間が取れずにいた所に、ノミネートされている事を知り、そして、
アカデミー賞受賞となりました。
又人気がでることでしょう。
私がこの映画を観たいと思ったのには理由があります。


主人の父が亡くなった時、よく知っている葬儀社の方の言葉がとても印象に残っているのです。
交通事故で、病院で亡くなった為、義父の遺体は司法解剖の為、いったん警察へ運ばれました。
その後、法医学のお医者様のいる病院へ警察の手によって運ばれました。
葬儀の事を葬儀社の方と話していた時に、病院からお通夜や告別式を行う会場へ直接運ぶのは
忍びないと、主人が言いました。
「この家は親父が一代で建てた親父の家だ。最後にここで過ごさせてやりたい」と。


自宅は自社ビルの最上階にあります。
エレベーターは人が6人乗れるくらいの小さなものです。
とても、棺が入る大きさではありません。


葬儀社の方はおっしゃいました。
「棺を立ててでもお連れします。それでも無理でしたら、私が背負って階段を上ってでも
 お連れします。まかせてください」
と。
主人も義母もこの言葉に感動しました。


最後を自宅で家族と共に過ごさせてあげたい、という葬儀社の方の暖かい心遣いが伝わってきて
私も嬉しかったです。


納棺師という仕事の厳かさ、大切さ、人間らしさ、そういった事を感じてみたい、知りたいと
思うので、ぜひ、この映画は観に行きたいです。