職業に貴賎なし

つまらなぬ職業はない。
つまらぬ人々がいるだけだ。
                  ル・ルー・ド・ランシー


人が一生懸命働く姿は美しいと思う。
それはホワイトカラーであれ、ブルーカラーであれ、違いはない。
ひたむきに打ち込む姿は神々しくもあると思う。


たとえば、うちの会社の仕事。
現場で埃や汗にまみれて、真っ黒に汚れながら働いている職人さんには
いつも頭が下がる。
私にはとうてい真似できない。
現場で働く役割の人、事務所で事務をする役割の人、
営業して仕事を取ってくる役割の人、それぞれの役割があって、
その全てがうまくかみ合わないと、仕事は成り立たない。
職人だけが偉いわけでもない、事務だけが偉いわけでもない、営業だけが偉いわけでもない。
どの仕事も大切な役割だ。


けれども、世の中には、人が敬遠する仕事を、蔑む類の人種がいる事も事実。
ここで言う仕事とは、法に触れるような仕事は除外。それは犯罪。
人には役割というものがあると思う。
人はその役割を果たす為に生きているとも思う。


その人が選んで一生懸命している仕事を、
汗水流して働いている人の事を、
馬鹿にしたり蔑んだりする人は、
心の貧しい人だと思う。
想像力が欠如している人だと思う。


仕事は全ての人の生活と必ずどこかで繋がっている。
自分が蔑んでいる仕事やその人に、どこかでお世話になっている可能性は
否定できない。
自分が迷惑をかけているのに、その人の事や仕事の事を馬鹿にする資格はない。
その人やその仕事が存在しなければ、社会が成り立たず、自分も又
生活していけないかもしれないのだから…。


職業に貴賎はありません。

その仕事は、この世界のどこかで、誰かの為に、きっと役に立っています。