『ホウ・レン・ソウ』

仕事をする上での基本として、『ホウ・レン・ソウ』というものがあります。
『報告』『連絡』『相談』の略です。


うちの会社にも新入社員がやってきました。
息子と同学年の方なので、娘のような感じです。
先日から電話を取る事をしてもらっているのですが、いかんせん
自信がないせいか、声がとても小さくてボソボソと電話口で話します。
「社名、新入社員の●●です」と新人らしく元気よく答えてくれればいいのですが、
口の中でボソボソと答えてしまいます。
で、
「はい」と出て、一呼吸おいてもらい、それから
「社名、新入社員の●●です」と答えてもらうようにしたら、
声が大きくなりました。
ちょっとした事で、変わるものなのですね。


後、仕事の飲み込みは早いのですが、報告ができません。
あの仕事は出来てる?とこちらから尋ねて初めて、出来てますという返事がかえってきます。
それで、冒頭の仕事の基本の『ホウ・レン・ソウ』という話になったわけです。
今の学校教育や家庭教育では、人から頼まれた事の結果を報告するという、
基本的な事を教えないのでしょうか?
それとも、まだ、変に緊張していて忘れてしまうだけなのでしょうか?
素直ないい子なので、様子を見ながら教えていくことにします。
人を教え育てていくという事は本当に難しいものですね。


新人さんの場合は簡単な報告でかまいませんが、ベテランとなるとそうはいきません。
相手の立場、状況を見て『ホウ・レン・ソウ』をしなくてはなりません。
そして的確に情報を伝えなくてはなりません。
でも、実際、それは大変難しいものです。
相手も遊んでるわけではないので、こちらの都合だけで『報告』『連絡』『相談』を
しようとしても無理があります。
相手の状況を読み、いかにスムーズに意思疎通をはかり、そして、自分の仕事を
迅速に進めていくかは、サラリーマンの方ならば一度は悩む事だと思います。


うちの仕事はチームワークがよくないと出来ません。
『ホウ・レン・ソウ』をうまく機能させる為には普段からのコミュニケーションが
大切です。
日頃から相手の様子を気にかけ、言葉をかけるようにしています。
それによって、相手が何に悩み、何でつまづいているのか?
キャッチできるようになるので、仕事のつまづきを防ぐことができます。
私が心がけているのは、最初はこちらの話をしますが、途中で
相手に話をふることです。
相手が今一番聴いてほしいと思っているであろう話題をふるようにしています。
で、相手が話し出したら、それで?それからどうしたの?
と興味を持って相槌を打つようにします。
「へぇー」とか「そうだったの!」
とか驚いたり共感したりしながら楽しく時間を過ごすようにします。
休憩時間くらい楽しくすごしたいですものね。


仕事は真剣勝負。
きつい指摘を受ける事だってあります。
でも、普段からコミュニケーションが取れていれば、信頼関係が出来上がっていれば、
仕事の上での議論や言い合いは大いに結構。
そのせいで憎みあうなんて事にはなりません。
反対にそれだからこそ、前進していけるのです。