新入社員は異星人?

今日は絵本ではなくて今読んでいる本の紹介です。

人生に無駄はない 私のスピリチュアル・ライフ

人生に無駄はない 私のスピリチュアル・ライフ

なぜ、この本なのか?と言いますと、本の中に下記のような文章があったからです。

『いまの若者や子どもたちは、親に「放られて」育っているので、社会人としての
 基本中の基本を知らないのです。』
ここで言う『放られた』とは精神的に放られて育ったという事だと書かれてあります。
また、次のようにも書かれてあります。
『いまの子どもたちは両親と少ない兄弟しか知らないまま、いきなり社会の荒波に
 放り込まれます。だから、学業はできても自分に自信のない、いつもどこか不安な
 若者たちが、世にあふれるようになってしまったのではないでしょうか。』
主人と二人で妙に納得してしまいました。


先日、こんな事がありました。
新入社員に見積書を郵送するようにと指示しました。
封筒を取ってきたのですが、それは定形外の大きさの封筒でした。
見積書を三つ折にすれば充分定形の封筒に入るのに、折らずに送るつもりなのかな?と思い、
まあそれくらいはいいでしょうと思っていました。
見積書を封筒に入れ、退社後にポストへ入れる為、タイムカードの傍に置いていました。
何気なく見ると、切手が貼ってありません。
「切手は?」
と尋ねると、
「あっ!」
と言って切手を取りに行きました。
まあ、ここまではご愛嬌。
しばらくしてタイムカードの傍を通りかかると、切手が80円切手でした。
私は、彼女に
「いや、この封筒は定形外やから80円では送られへんで。」
と言いました。
彼女は
「定形外って?」
と聞き返しました。
「え?」
と驚いた私はそれから、封筒についての講義を始める事となりました。
そして、最後に尋ねました。答えはわかっていましたが…。
「手紙を書いて出したことある?」
「いいえ、ありません」
でした。


又こんなこともありました。
うちの会社では10時に社長にコーヒーを入れてだします。
新入社員にそれを頼んでありました。
その日は丁度10時頃にお客さんが来られました。
彼女がお茶を出したのですが、社長が慌てて私の所へやってきました。
「俺にコーヒーをだして、○○さんにお茶はないやろう?」と。
驚いた私が見に行くと、確かに社長の前にはコーヒーが、
お客さんの前にはお茶が置かれてありました。
私は彼女にお客さんにもコーヒーをお出しするようにと告げました。
そして、後から質問してみました。
「家でお客さんが来られた時にお茶をだしたりするお手伝いは
 していなかったの?」
「家にお客さんは来ません」
が彼女の答えでした。


彼女の中では、お客さんにお茶を出すという行為と
10時に社長にコーヒーを出すという行為とが
全く別の事としてあったようです。
それが重なった時、どうすればいいのか?
家庭教育等で自然に身についていれば答えは簡単でした。
又、わからなければこちらに一言尋ねれば間違いをしなくて
すみました。
でも、彼女はただ、教えられたことを忠実にしただけで
何がいけなかったのか、まるで気がついていませんでした。
仕方がないので、たとえ話をして彼女に説明をしました。


もし自分が友達の家に遊びに行った時、友達はジュースにケーキで、
自分にはお茶だけだったらどう思う?と尋ねました。
そこで少しは気がついてくれたようでした。ふーっ。


万事がこの調子で、今までならば家庭教育や学校教育でしっかり
身についていたはずの事が、今の若い人にはできません。
うちのような小さな会社ならば、手取り足取り教えていくことも
できます。
でも、もっときつい会社ならば、そんな事をしていたら、
仕事についていけなくなってしまうでしょう。
又、今のお子さん達は打たれ弱いので、精神的な病気になってしまう
可能性も否定できません。


高卒者の就職先への定着率が低い理由がこの辺にあるような気がして
なりません。
どうか、もっと子供達に目を向けてください。
家庭教育と学校教育でしっかり身につけるべき事は
しっかり身につけさせてください。
でないと、社会に出た時に、何よりも本人が一番辛い思いをすることに
なります。
毎日毎日注意ばかりされていたら、会社が面白くなくなってしまうでしょう。
なので、少しでも進歩が見られれば極力褒めるようにしています。
けれども、正直本当に疲れます。


そこで、新入社員は異星人と思うことにしました。
異星人にこの星のこの世界の事を教えるのだと思う事にしました。
その方がいくぶん楽になりました。
もうこうなったら、異星人なのだから仕方がないと、笑って教えていくしかありません。