2020年1月の読書記録

大変遅くなりましたが、1月の読書記録を残しておきます。

精神的にも身体的にもしんどかったので、コミックが増えました。

衝撃的だったのが、「さよなら、田中さん」

小学生の少女が賞を取った作品を本にしたもの。

とても小学生の文章とは思えません。

 

 

 

1月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:3232ページ
ナイス数:2707ナイス

風と木の詩 4 (フラワーコミックス)風と木の詩 4 (フラワーコミックス)感想
懺悔をした事でジルベールの叔父のオーギュストに興味を持たれてしまったセルジュ。オーギュストだけを愛しているジルベールとの間に溝が生まれる。そして物語はジルベールの幼少期へ。自分が虐待をうけて育ったとはいえ、オーギュストのジルベールへの仕打ちは酷すぎる。
読了日:01月28日 著者:竹宮 恵子
さよなら、田中さんさよなら、田中さん感想
面白かったです。それにしても凄い!小学生が書いたなんて!花実ちゃん、しっかりしているね。小学生の日常が書かれてあるのですが、ちょっとしたミステリーみたいな箇所もあって面白かったです。大家さんの息子さんとの事も。題名にもなっているお話は花実ちゃんの同級生の三上君目線からのお話で、これはこれでお受験にかける母親が三上君を追い詰める状況がリアルすぎてちょっと怖かったです。でもラストは三上君に救いがあってほっとしました。花実ちゃんのお母さんも面白い人です。でも追い詰められていた三上君にかけた言葉が心に響きました。
読了日:01月28日 著者:鈴木 るりか
風と木の詩 3 (フラワーコミックス)風と木の詩 3 (フラワーコミックス)感想
「憎しみで人が殺せたら」有名なジルベールのセリフ。ジルベールに冷たくするオーギュ。オーギュからの手紙で絶望して自分自身を見失ってしまったジルベールの願いにこたえるセルジュ。ジルベールを受け止めた事でロスマリネに目を付けられてしまうセルジュが心配になる不穏な展開。一方で、冬期休暇にパスカルの家に招かれたセルジュとパスカルの妹パトリシアとの出会いのシーンが好き。
読了日:01月26日 著者:竹宮 恵子
ザ・ウイスキーキャットザ・ウイスキーキャット感想
この本も昔の本が入っていた箱から出してきたのですが、全然記憶にありませんでした。おそらく20代で読んだと思われます。スコットランドのウィスキーを製造する酒蔵とそこでネズミなどを退治する役目を負った猫の、実話を基にした物語。ヌースという年老いた雄猫の回想形式で物語が語られていきます。彼を仕込んだアザー・キャットという雌猫がカッコイイです。ただ、取材でお世話になった人にこの本を届けようとして尋ねた時の顛末がショックでした。私は呑めないけれども、ウィスキーと猫を愛した人に哀悼の意を表します。
読了日:01月26日 著者:C・W・ニコル
風と木の詩 2 (フラワーコミックス)風と木の詩 2 (フラワーコミックス)感想
昔読んだからわかってしまっている。ジルベールが誰を待っているのかを。純粋で正義感あふれるセルジュ。混血の為孤独を知っている彼は、ジルベールに自分と同じものを感じ取り、友達になろうとするが、ジルベールは心を開かず、セルジュを傷つけ、試す。
読了日:01月24日 著者:竹宮 恵子
二年二組の勇者たち (1978年) (集英社文庫―コバルトシリーズ)二年二組の勇者たち (1978年) (集英社文庫―コバルトシリーズ)感想
10代の頃、何度も読み返していた作品。今読むと、差別的な発言や古臭い言葉遣いなどがありますが、それを差っ引いても青春小説としては面白いと思います。ある高校の校長先生が不良分子と判断した生徒ばかりを2年2組に集め、その2組の生徒たちの生々しい現実が綴られてあります。いろんな生徒たちが登場しますがなぜか憎めないのです。そして『人は変化する』の章では、今まで乱暴ばかりしていた生徒の変化が綴られます。懐かしく読みました。
読了日:01月23日 著者:富島 健夫
風と木の詩 1 (フラワーコミックス)風と木の詩 1 (フラワーコミックス)感想
図書館本を全部読んでしまったので、10代の頃に読んだ本を引っ張り出してきました。この作品は当時としてはかなり冒険だったと思います。子供心にもドキドキしながら読みました。セルジュとジルベールとの出会い。当時はこれからこの二人がどんな風になっていくのかの想像もつかない世界観に圧倒されていました。今読んでみてもかなり濃厚な表現ですね。順次続きを読んでいこうと思います。
読了日:01月22日 著者:竹宮 恵子
命のものさし: 動物の命・人間の命・わたしの命命のものさし: 動物の命・人間の命・わたしの命感想
「この命、灰になるために生まれてきたわけではない」重い言葉だと思います。獣医師渡邉清一さんの経験談。動物達の命を救うぞ!と獣医師となり働き始めたのが、配属されたのは反対に野犬を捕獲して命を絶つ仕事だった。その後動物園、動物愛護センターで働く内に命の価値について悩み続ける事になる。動物園の動物達は亡くなると皆が悲しんでくれる。かたや野犬や野犬の生んだ子犬、飼い主が身勝手に捨てたり持ち込むペット達は、ひっそりと殺処分されてしまう。食べる為に育てられる牛や豚の命。私達人間の命。同じ命に違いはない。人間は身勝手だ
読了日:01月21日 著者:今西 乃子
川のむこうの図書館川のむこうの図書館感想
『坂の上の図書館』に登場した竜司君のお話。竜司君にもそういう複雑な事情があったのですね。でも図書館を好きになってくれて良かった。悠人くんや美紀さんと同じ班になり、自由研究で図書館を利用したり、現地を調べに行ったり、古民家を管理しているおじいさんにお話を聞いたりしながら成長していく姿が良かったです。竜司君が自分の気持ちをしっかりお母さんに言えて良かった。最後の自由研究の発表会も楽しかったです。
読了日:01月20日 著者:池田 ゆみる
3月のライオン 13 (ヤングアニマルコミックス)3月のライオン 13 (ヤングアニマルコミックス)感想
二階堂君と宗谷名人との対局が印象的。主役の桐山君の影が薄くなってしまってる(苦笑) 二階堂君が全身全霊で向かっていきながら、将棋を楽しんでいる姿に、それだけ夢中になれることにある種の羨ましさを感じる。 あかりさんをめぐる二人の男性、このあとの展開が気になる。香子の狂おしい思いは報われる事はないのだろう。多分。自分で選んでしまった道だから、自分で責任を取るしかない。これ以上桐山君を苦しめないでほしい。本当に気づいたのならば。
読了日:01月19日 著者:羽海野チカ
図書室のキリギリス図書室のキリギリス感想
親友が務める高校の図書室司書になった詩織。司書の資格はないけれども、まずは3月までの臨時雇い、そして1年契約で雇ってもらえる事に。夫が突然失踪して離婚をして全く経験のない世界へ飛び込んだのだが、前任者の残した丁寧な仕事ぶりに魅かれ、生徒たちと触れ合い、だんだん仕事が面白くなってくる。ちょっとした謎解きもあり、詩織の心の葛藤もある。夫との事だ。ラストにはその夫も登場する。夫婦として生活していた頃の事がわからないのでなんともいえないが、二人がそれで納得したのならばいいのだろう。
読了日:01月18日 著者:竹内 真
アンジュール―ある犬の物語アンジュール―ある犬の物語感想
言葉は一切なし。デッサンのみの絵本。車から投げ捨てられた犬が必死に車を追いかけ、やがて取り残されてしまいます。どうして、そんな酷い事が平気で出来るのか!と最初は怒りの感情がわき、彷徨う犬の姿に胸を締め付けられます。最後に登場した人物の足元にあるカバンみたいなものを見て、思わず保険所の人間が犬を捕まえに来たのかとギクッとしました。違って良かった。彼に甘える犬の姿にホッとしました。
読了日:01月12日 著者:ガブリエル バンサン
ドクター・スリープ 下ドクター・スリープ 下感想
面白かったです。感動しました。真結族が子供の病に簡単にかかって滅んでいくのはお気の毒にと思いつつ、いい気味とも思いました。殺人を繰り返してきたのですものね。私の中にも悪い気持ちがあるのです。ダニーがローズとの対決の前にやたらと体調が悪い事にとても不安でしたが、そういう事だったのですね。良かった。ダニーとアブラに協力してくれた人たちがいなければ解決できなかった。まさかダニーの頭の中の金庫をこういう風に使うとは!そして父の愛情を感じる事が出来たダニー。アブラに癇癪を抑えるように話す場面もラストも良かった。
読了日:01月12日 著者:スティーヴン キング
ドクター・スリープ 上ドクター・スリープ 上感想
シャイニングのダニー坊やが父親と同じアル中になっているなんて!と最初はちょっと幻滅してしまいました。でもその生活を立て直し、穏やかに暮らし始めたのにその生活は長くは続かないことに…。ダニーと同じようにかがやきを持つ少女アブラからのSOSを受けて謎の集団真結族から彼女を守る決心をする。オーバールックでダニーを助けたハローランが、ダニーにそんな形で会いに来るとは!とちょっと面白かった。やっぱりハローランが好きです。続きが気になるので下巻を読みます。
読了日:01月08日 著者:スティーヴン キング
坂の上の図書館坂の上の図書館感想
自立支援センターで暮らすことになった小学5年生の春奈とお母さん。そのすぐそばには図書館がありました。それまでの事情は詳しく書かれてありませんが、春奈は字を読むのが苦手で九九も出来ない少女でした。でもそれだけでなんとなく過去の様子を推し量ることができます。図書館で絵本の読み聞かせを聞いた春奈はその絵本を借りて帰り夢中で読みます。やがて読書の楽しみを知り、字を覚え、学校でも活発になっていきます。本と出合った少女の成長物語。
読了日:01月04日 著者:池田 ゆみる
猫だもの:ぼくとノラと絵描きのものがたり猫だもの:ぼくとノラと絵描きのものがたり感想
しんぺいさんと野良猫との出会いと触れ合った日々と別れ。それが日記形式で綴られてあります。そしてその話を聞いたいせひでこさんがイラストを描かれていらっしゃいます。とても静かな猫と人間とのお話。
読了日:01月04日 著者:いせ ひでこ,かさい しんぺい
しずかな日々しずかな日々感想
母子家庭の枝田少年。内気で一人でいることの多かった彼に五年生になった時、声をかけてきたのが押野君だった。押野君にひっぱられてだんだん世界を広げていく枝田君。やがて母の仕事の関係で転校しなければならなくなる。その時初めて彼は自分の思いを口にする。転校したくない。そして祖父の存在を知らされ、そこからずっと一緒に暮らす事になる。祖父と押野君たち仲間と過ごす日々。何気ない『しずかな日々』でも彼にとっては宝物となる日々だった。普通の少年の成長物語がたんたんと書かれてありました。
読了日:01月04日 著者:椰月 美智子

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