頑張れという言葉

主人はよく、「俺は頑張れという言葉が嫌いだ」と言います。
それは主人の経験から出た思いです。
主人は先天性心疾患の為、子供の頃は入退院を繰り返していました。
当時はまだ心臓が悪いというと、ほぼ助からない時代でした。
幼い頃から辛い治療にずっと耐えてきた主人は、
「頑張れ」と言われると、
これだけ頑張っているのにこれ以上どう頑張れというのだ?と
腹が立ったそうです。


私もスポーツの応援は別にして、『頑張れ』とは人に絶対言いません。
だって、みんな言われなくても頑張っているのですから。。。


それに気軽に『頑張れ』と言う人に限って、口先だけで、
こちらの事なんてこれっぽっちも考えていない場合が多いように感じます。


本当に相手の事を心配して相手の事を思うのならば、
口に出さずにそっと手を差し伸べるのが心遣いというものだと思います。


去年、うちの会社が代金の踏み倒しにあって困っていた時、
黙って前倒しで売上金を入金してくださった得意先の方がおられました。
どれだけありがたかったかしれません。
そしてそのお客様の為ならば、よりいっそう心を込めて仕事をさせていただこうという気持ちになりました。
支払いを長い期日の手形でもいいと協力してくれた仕入先もありました。
今でもその仕入先からはコンスタントに材料を購入していて良好な関係を築いています。


『頑張れ』という言葉が嫌いな人間がいること、どうぞ、お知りおきくださいませ。